インターンシップの実施をお考えの企業の大多数は、その後の新卒採用が大目的にあります。また、これまでキャリア採用のみであった企業も、優秀で若い人材がすぐに活躍してくれるなら採用したいと考えるものです。
今回は「インターンシップから新卒採用するメリット」とその具体的な方法をご紹介します。
これまでの新卒採用の問題点
企業規模や採用予定人数によって新卒採用の難点は異なりますが、下記のような課題が取り上げられます。
問題点の分類採用 | 具体的な問題点、直面している状況 |
---|---|
採用ノウハウがない |
|
マンパワーが少ない |
|
コストを抑えたい |
|
質の高い学生を採用したい |
|
応募の募集団体を集めたい |
|
内定辞退・離職率を低下させたい |
|
上記のような問題から、新卒採用に苦戦されている、もしくは採用をあきらめている企業が多いのが現実です。
新卒採用はそういうもの、と割り切って取り組むのも一つですが、できればより効率的に自社にマッチする人材を採用したいものです。
どんなインターンシップを導入をするか
新卒採用手法としてインターンシップを取り入れる場合、大きく二つの方法があります。
- ワークショップ型インターンシップを実施して、新卒採用選考への母集団形成を行い、従来の選考につなげる。
- 長期実践型インターンシップで学生とともに働き、インターンシップ中に戦力化してそのまま採用する。
一方のみを取り入れることも、双方を組み合わせて行うことも可能です。
ワークショップ型インターンシップからの新卒採用
こちらは特に、10名以上の採用予定の企業や人事の方が専任でいる企業に向いています。
夏休みの1日〜2週間くらいの期間を1回として複数回行うケースが多いです。新卒採用活動が解禁になる前に、多くの学生と接触し、選考アプローチの母集団形成のために行うことがメインの目的です。
メリット
- 期間が短いので、社員のリソースを集中させることができる
- コミュニケーション能力やチームワーク、ロジカルシンキングなど、多岐にわたってその人の能力を見極めることができる
- 多くの人数を参加させることができる
- 知名度に寄らず、人気インターンシップとしてブランディングできる
デメリット
- プログラムを創る必要がある
- 開催期間中は、メンターとなる社員は、基本的に朝から晩まで拘束される
- メンターとなる社員のレベルが低いと、入社感度が下がる
- インターン実施後のフォローが必要
学生にとっては業界や企業を知るチャンスであり、特に数日で参加できるので多くのインターンに申込みます。そのため、大目的である「新卒採用選考につなげる」ことを実現するためには、下記の2点が必要です。
- インターンシップのプログラムが魅力的であること
- インターンシップ後、選考までのフォロー体制が整っていること
人事の方が十分にインターンシップの準備ができる環境で、現場の社員の理解も得られている状況がベストです。プログラムによっては、学生のあいだで口コミで広まるような人気インターンシップを作ることもできます。
実践型インターンシップからの新卒採用
実践型、特に長期インターンシップの場合は、数名の採用予定、かつ学生のときから戦力として活用したい企業におすすめの手法です。
学年や時期は決まっていないことが多く、スキルや意欲が高ければその都度採用します。研修リソースを割きにくいベンチャーや中小企業が、実務の中で戦力として活用しながら、一人一人のインターン生とともに働くことで、学生の能力や人間性を見極めながらミスマッチのない新卒採用につなげることが目的です。学生にとってもリアルな仕事内容に触れながらスキルアップでき、どのような人と働くかもわかってから入社できるメリットがあります。
メリット
- プログラムや指導体制など大掛かりな準備がいらない
- インターン生として戦力になる、仕事を任せられる
- 社員と同じ仕事を任せても、社員ほど高コストではない
- 新卒採用ミスマッチ、内定辞退が低減される
- 若い発想と若い力でもたらされ、組織が活性化する
- 研修担当によるものだけでなく、組織で新人を育てようという一体感が生まれる
デメリット
- 社内の隅々まで見せることになる(見せても良い職場環境・仕事環境を創らないと、本質的な採用力はつかない)
- 入社しないことがある(そもそも入社する確率のほうが低い)
実践型インターンシップに参加する学生は、相対的に優秀で成長意欲の高い学生ですので、そのような学生に対して、下記の2点を実現できることが必須です。
- インターンシップを通じた自己成長やスキルアップ、入社後のさらなる成長イメージづけ
- この人と働きたいと思わせる社員との深いコミュニケーション
学生の能力や伸びしろを信じて、どんどん仕事を任せることが重要です。仕事ができるインターン生を抱えておくことで、毎年インターンから新卒採用候補がいる状態を保つことができます。
まとめ
インターンシップと新卒採用の結びつきをご紹介しましたが、本質的には「企業と学生がお互いをよく知り合った上で採用・入社になる」ことが理想でしょう。そのための方法として様々な形でのインターンシップの利用が可能です。
自社の採用ニーズに合わせて、どのようなインターンシップが有効で、現実的に実施できるのかをご相談いただければと思います。
長期実践型インターンシップの魅力や活用ポイントがわかる資料のダウンロードはこちらから