こんにちは。西園です。
長期インターンについて、今回は面接・選考方法についてフォーカスを当ててみていきたいと思います。
はじめてインターン生を採用する企業の方は、新卒採用や中途採用との違いを把握して、募集・選考の参考にしていただきたいです。
書類選考は必要?
まず、応募があってからのフローについてです。インターン採用の場合には、まずは面接を!とおすすめしています。新卒採用や中途採用は通常、下記のような流れで選考が進みます。
新卒採用の場合
- 説明会・エントリーシート提出
- 筆記試験・SPIなど
- グループディスカッション・集団面接
- 個人面接数回
中途採用の場合
- 履歴書・職務経歴書の提出
- 筆記試験・適性検査など
- 個人面接数回
インターン採用の場合にはどのようなフローで行えばいいのでしょうか?職種によっても異なりますが、共通するのは書類選考よりも会ってみることです。なぜなら、インターン採用の魅力は、学生の意欲や伸び代にあるからです。
インターンシップの場合、中途採用のように職務経歴があるわけでないので履歴書・職務経歴書などの提出ではあまり得られる情報がありません。書類で判断するよりは、面接当日に持参してもらうほうが良いでしょう。就活前の学生にとっては、初めて履歴書を書くタイミングであることも多いので、書類の事前提出は応募ハードルをあげることになります。
新卒採用と比較すると、インターンをしたいと思った時にはすぐ参加したいので、選考フローが長すぎると先に合格をもらった企業に決定しがちです。また、新卒採用ほど業界研究や企業研究をした上でエントリーしているわけではなく、興味がある分野や身に着けたいスキルをもとに応募しますので、応募段階での志望度を面接であげる必要もあります。
企業としても、正社員登用の事前のミスマッチ防止もインターン採用のひとつの目的だと思いますので、あまり入念に選考するというよりは、まず直接で話してみて人となりや意欲を確かめるつもりで面接設定をしてみてください。
連絡手段とタイミング
次に、連絡手段とタイミングです。
メールやメッセージも便利ですが、見落としがあったり、やりとりに時間がかかってしまい結局面接に至らないということもあり得ます。そのため、面接日程を調整する際、メールと電話を併用することをおすすめします。
そんな時、気を付けておきたいのが電話を掛ける時間帯です。理由はもちろん、授業があるからです。学生は授業中に電話がかかってきても、なかなか出られないことが多いと思います。企業側も、再度かけなおさなければならず、二度手間になってしまいます。
では、学生が時間のある時はどのタイミングなのでしょうか。ここに例として東京にあるいくつかの大学の時間割載せてみます。
【東京大学】(出典:東京大学オフィシャルサイト)
- 1時限 8:30~10:15
- 2時限 10:25~12:10
- 3時限 13:00~14:45
- 4時限 14:55~16:40
- 5時限 16:50~18:35
【早稲田大学】(出典:早稲田大学オフィシャルサイト)
- 1時限 9:00~10:30
- 2時限 10:40~12:10
- 3時限 13:00~14:30
- 4時限 14:45~16:45
- 5時限 16:30~18:00
【明治大学】(出典:明治大学オフィシャルサイト)
- 1時限 9:00~10:30
- 2時限 10:40~12:10
- 3時限 13:00~14:30
- 4時限 14:40~16:10
- 5時限 16:20~17:50
ここから見てもわかるように、大学生が時間のあるタイミングはお昼休みの時間帯(12:10~13:00)であるとわかります。
電話で連絡をするときに学生が比較的連絡が取りやすい時間帯はそのお昼休みの時間帯、または18時以降の放課後でしょう。互いが気持ちよくやり取りできるよう工夫しましょう。
面接での質問内容・注意点
冒頭で述べた通り、学生を選考するうえで、履歴書のみによる書類選考はあまりおすすめできません。そこで、大きな比重を占めるのが面接です。
面接では、学生側の本気度も図ることができますし、学生の雰囲気がそれぞれの企業に合っているかを間近で確認できます。
特に、長期インターンを希望している学生は、成長意欲や目的意識が高い学生が多いので、面接時の対応を踏まえて、インターンをする、しないを決めるケースも多々あります。そんな中で気を付けた方が良いことが3つあります。
- 事業内容・インターン内容の説明
- 「選考」だけではなく「魅力づけ」でもあるという意識
- 企業側の期待値と学生の本気度のすり合わせ
まず、1つ目の「事業内容・インターン内容の説明」の重要性は、お互いのミスマッチを防ぐことにあります。
極端な話、学生は営業の応募だと思っていたものの、企業側としてはアシスタントの募集をしているといったケースだと、ミスマッチが起きてしまいますよね。事業内容とインターンの内容の説明を面接時に行うことによってそういった初歩的なミスを未然に防ぐことができます。(学生はビジネスに馴染みがないので、求人情報を読んで理解することは難しい場合も多いのです)
自社の欲しい人材と学生の熱量の向いている方向を合致させるために、面接時に事業内容とインターン内容の説明を行うことは、非常に重要なフローです。
次に2つ目は「『選考』だけではなく『魅力づけ』でもあるという意識」です。
面接は学生を選考するためだけのものではありません。前述したように、長期インターンを希望している学生は、成長意欲や目的意識が高い学生が多いので、学生側も企業を『選考』しに来ているとも言えます。
1つ目の重視点として挙げた、事業内容やインターンの内容の説明はもちろんですが、企業側の本気度も同時に伝えなければなりません。
といっても、特別な話術を使ったほうが良いという話ではなく、「このインターンを通じてどう成長できるか」という学生へのメリットを熱意を込めて伝えることです。そこで学生は企業の理念や社風を感じるはずです。『魅力づけ』意識を持って面接を行うことが重要です。
そして3つ目が、「企業側の期待値と学生の本気度のすり合わせ」です。
ここが一番重要なことかもしれません。
企業側が学生に期待していた意欲や成果と、学生側の取り組み方とで乖離があるような場合、企業側が学生に任せようと思っていたことを任せることが出来なくなってしまったり、逆に、インターンへの本気度が高い学生が雑用しかさせてもらえないということが起こり、win-winの関係にはなれません。
面接時に、それぞれがそのインターンに期待することをすり合わせ、双方が納得した上でインターンを開始しましょう。
まとめ
ここまで大きく3つセクションを分けてインターン生の選考についてみてきました。
面接を設定するうえでのポイントです。
- 書類選考よりは、まずは面接で話してみる
- 電話をするタイミングはお昼休み(12:10~13:00)または18時以降の放課後、メールも併用する
最後に面接での質問内容・注意点は下記になります。
- 事業内容・インターン内容の説明
- 「選考」だけではなく「魅力づけ」でもあるという意識
- 企業側の期待値と学生の本気度のすり合わせ
これらの点に注意して、インターン生の選考をしてみてはいかがでしょうか。
以上で見てきたように、インターンシップの面接は、中途採用とも新卒採用とも異なります。
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